ひなび舎だより　～たねとり農家のひなびた暮らし

子どもの頃によく見た絵で
バナナとかリンゴとかが人間のように描いてあって
「みんな、僕たちをたくさん食べてね！」
と語らせてあるのを見て
「可哀相に、そんなの絶対ウソだ。」
と思ったものであった。

しだいに知識がついて
確かに果物や野菜などは
人間に食べられ、気に入られ
たくさん栽培されればされるほど
繁栄する、ということだから間違いではなかった。

しかし自分について言えば、
宣伝であれ広告であれ、野菜にそういうことを語らせて
下手に誤解を招いて
「あの人、手塩にかけて育てた野菜に
そんなことを無理やり言わせるなんて最低。」
「そこまでして野菜売りたいのか？」
などと思われたら堪ったものではないので
そういうことはしない、
いや、そんな偽善的で陳腐なことを
自分がするなんて考えられない。


さて、寒い日が続いています。
明日の雨の後は、さらに寒くなるとか。

傷む前に畑の秋ジャガイモをすべて収穫しました。

サツマイモ、サトイモ、と来て、
ようやく秋の、もう思いっ切り冬ですが、
芋の収穫は収量です。
豊作はサトイモだけだったなぁ･･･。
秋ジャガはあまり量は採れませんでしが、
きめ細かくて美味しいですよ。
心が通じ合ってるので、イモたちの声が聞こえるようです。

「みんな、僕たちをたくさん食べてね！」

あ、やっちゃった。


byﾗﾓ・ｼﾞｬｶﾞｰ